銘文『加藤清正所持(切付銘』 種別 刀 長さ 70.0センチ 反り 2.1センチ 元幅31ミリ 元重7ミリ 刀身695重量グラム (すべて約です) 長野県教育委員会
本刀はかの有名な肥後熊本藩初代藩主加藤清正所持の雲次です。
特別貴重刀剣及び昭和23年の鞘書及び本阿弥日洲氏の伝来書により『雲次』と伝わる加藤清正所持の名刀です。
平成30年六月の特別保存刀剣審査では雲重と極められております。鑑定書二通のほかに本阿弥日洲伝来書、登録制度が始まる昭和26年以前の長野県公安委員会の所持許可証の元本も付いております。
当然ながら出来は天下一品で、小板目良く詰んだ映り立つ精良なる地肌に地沸良くつき、細かな砂流し交じり、沸匂深く、地刃ともに明るく冴える小乱刃となっております。
刃中の働きは尋常ではなく、由緒ある鎌倉期の最高傑作と云えます。
現存唯一の名品を是非とも家宝にお加えください。
鎌倉時代から、南北朝期にかけて備前国宇甘で作刀していた刀工群、雲生、雲次、雲重は、雲の字を冠することから、雲類と呼ばれこれらの祖は山城国から備前へ移住して来たため、同国各派に比べ全く異なった京風の趣を強く示す素晴らしい作域の御刀を残します。雲重は雲生の孫にあたり重要文化財などに指定された作品を残す雲類派きっての名工です。