銘文 『靖国一心子刈谷紫郎源直秀作之花押 平成八年一月吉日』 種別 たち 長さ 77.7センチ 反り 2.0センチ 元幅 34.5ミリ 元重 8.7ミリ 先幅25.8ミリ 先重6.5ミリ 刀身重量 988グラム (すべて約です) 高知県教育委員会 極上金着せ太刀ハバキ
平成八年の正月に完成し、東京のそごうで150万近くで売却された商品です。非常に縁起にこだわった寸法であり、裏年季であり、この刀工には珍しく源姓や花押まで入れている自他ともに認める最高傑作の一振りである。
出来は郷義弘と大一文字を混ぜて写したような作品であり、金線、砂流し、湯走り、激しいT字乱れなど見どころ満載の渾身の一振りとなっている。
刈谷直秀刀匠は、本名を刈谷直治といい、大正6年11月10日、高知県に生まれる。昭和12年4月、日本刀鍛錬会に入会する。昭和14年6月17日、召集入隊。中国製鉄鉄道線路を材料にして、軍刀5口製作する。昭和17年12月11日、召集解除。昭和18年1月、杉田省吾後任として小谷靖徳の先手となる。昭和18年9月、日本刀鍛錬会を退会する。昭和18年10月、陸軍造兵廠の受命刀匠の認定を受け土佐日本刀鍛錬組合で軍刀の製作を開始する。昭和19年8月8日、召集。徳島県小松島町で軍刀1口を製作する、その後に終戦をむかえる。昭和27年、講和記念刀製作、刀1口、短刀2口。昭和46年10月22日、美術刀剣製作の認可を受け造刀を再開する。。主な賞歴は、新作名刀展:入選21回、高知県展:入選20回、刀匠銘は「靖国一心子刈谷紫郎源直秀」「建依別住靖国」などと銘し、一心子と号し、靖国刀匠の流れをくむところから、靖流のちに靖国を冠する。最後の靖国刀匠としても著名で、映画「靖国YASUKUNI」に出演する。