銘文 『出雲大掾藤原吉武』 『土生氏求之長谷川氏重章所持之剣両捨車五度切落』 種別 刀 長さ 69.5センチ 反り 1.6センチ 元幅 32ミリ 元重 6ミリ 先幅 21ミリ 先重 5ミリ 刀身重量 702グラム (すべて約です) 日本美術刀剣保存協会鑑定書付 大阪府教育委員会
祖先は足利義教の臣下である土生氏の求めにより、代々幕府の要職を務めた長谷川重章おくった所持銘及び裁断銘入りの注文打ちの入念作です。
非常に出来が良く、柾ごころの美しい肌合いの地肌に、刃縁の金筋は実に見事で、刃縁は金線が走り、小乱れを交え二重刃ごころとなるなど、一点のゆるみもない素晴らしい刃文を見事に焼き上げた至宝の一振りです。
初代出雲大掾吉武は堀川国広門の平安城国武の子で、鍛刀の技を同じく堀川一門の高弟である出羽大掾国路に学び一門では他に越前大掾国次、信濃大掾忠国らがいる。初め京都に住していましたが後に江戸へ移りました。
初め出雲大掾、晩年は出雲守を受領して法城寺一派との親交が深く合作刀も作りました。
長谷川重章 は上級旗本 従五位下朝散大夫 長谷川周防守藤原朝臣重章
明暦3年4代将軍家綱に11歳にて初目見えし万治元年遺跡を継ぎ、天和3年本所奉行、元禄七年伊勢山田奉行に昇進致しました。