銘文『文珠重貞作』 種別 刀 長さ 66.0センチ 反り 1.4センチ 元幅30ミリ 元重6.5ミリ 先幅21ミリ 先重5ミリ 刀身643グラム (すべて約です)東京都教育委員会
当刀は小板目良く詰み地景を良く交えた強い鍛えを魅せ、刃文、沸出来の大互の目に箱刃を交え、表裏の刃文が揃い乱れるなど、一見室町時代、伊勢国で活躍した村正の最高傑作を見るかのような出来を示した素晴らしい渾身作です。
重貞は新刀期における大和派の一門、文殊一派の名工で初代南紀重国門下で、大和伝の鍛法に相州伝を加味し、地刃の冴えた新境地を開いて日本刀史上に足跡を残し、名手の作刀を支えた陰の功労者の一人です。