在銘『一乗(印銘)』 撫角形 鉄磨地 高彫 鋤下彫 象嵌 打返耳 縦幅73ミリ 横幅69ミリ 重ね5ミリ 重量107グラム( 全て約です) 日本美術刀剣保存協会鑑定書付
後藤法橋一乗の遊駒図鍔です。
本作は非常に状態が良く撫角形につくられ放牧された牛たちが緻密な高彫色絵を駆使して入念に制作された一乗の特色が見事に表現されている名品です。
一乗は加納夏雄と並ぶ江戸金工の巨匠であり在銘品は滅多に出ません。
後藤一乗は、後藤家の掉尾を飾る名工で寛政三年に後藤家の分家である七郎右衛門家四代重乗の子として京都に生まれ光格天皇の御剣金具を製作した功により法橋の位を授かり一乗と号し、文久二年には光明天皇の御太刀金具を製作し、翌年、法眼に叙せられました。