銘文 『肥前国住人忠吉』 種別 刀 長さ 71.1センチ 反り 1.4ミリ 元幅32ミリ 元重 7ミリ 先幅23ミリ 先重5.5ミリ 刀身重量818グラム(すべて約です) 日本美術刀剣保存協会鑑定書付 栃木県教育委員会
当刀は美しい小板目肌に地沸よくつき、地景が細かに入った肌に、小乱れ交えた細直刃を焼き匂がふかく、沸が厚くつき、砂流しが実に見事で刃縁の沸えは群を抜いており初代忠吉の技量の高さを示す申し分のない素晴らしい出来です。
初代忠吉は肥前新刀鍛冶。名手とされ新刀最上作最上大業物 。橋本新左衛門と称し肥前国鍋島藩の抱え工であり、慶長元年、藩命により京の埋忠明寿の門に入って鍛刀の技を学びました。同三年帰国し、佐賀城下に住して藩の肥後のもとに大いに栄えました。