銘文『助宗』 種別 短刀 長さ 25.4センチ 反り 0.4センチ 元幅24ミリ 元重5.5ミリ 刀身重量130グラム (すべて約です) 高知県教育委員会
助宗の短刀は武田信玄の差料として有名であり、本作はタナゴ腹風の茎で村正を彷彿させ小板目肌が細かく詰んだ鍛えに、表裏揃いの互の目乱れを焼き、地沸厚くつき、地刃共に明るく冴え本工の高度な技量を見事に示した一振りです。
時代の拵えは仕立ての良い素銅金具の極上な拵えです。
駿河国島田派は、室町時代中期の義助を祖とし、初代助宗は義助の弟と伝え、新刀期に至るまで数代にわたって繁栄しました。一派は相州小田原鍛冶との技術交流も盛んに行い、本家に迫る相州伝で名を馳せました。