銘文『於東都長運斎綱俊造』『慶應三歳正月日』 種別 刀 長さ 66.6センチ 反り 1.2センチ 元幅33ミリ 元重8ミリ 先幅31ミリ 先重7ミリ 刀身964グラム (すべて約です) 東京都教育委員会
本作は重ね厚く超豪壮な体配で、まるで天に昇り生きているような非常に繊細な欄間透彫が丁寧に施され、より一層本刀の美しさを引き立てています。
更には迫力の大帽子に小板目肌良く詰んだ繊細なる美しい地肌で、中直刃を焼き、匂がふかく、沸が厚くつき、砂流しが実に見事で刃縁の沸えは群を抜いており、綱俊の技量を遺憾なく発揮したこの上なき最高傑作です。
初代の綱俊は江戸時代の刀工で江戸で一大流派を築き殊に備前伝では水心子一門を凌ぐ勢いであり当時備前伝の第一人者と称えられ 甥に石堂是一、弟子に固山宗次、高橋長信、青竜軒盛俊など数多くの優れた門人がおり、幕末の江戸で一大流派を築いた名工です。