『平田道仁』 赤銅磨地 七宝象嵌 高彫据文 桃山時代 縦幅9.45ミリ 横幅1.45ミリ 重量39グラム( 全て約です) 日本美術刀剣保存協会鑑定書付
桃山芸術の豪華美を七宝の技を持って刀装具に現わした初代平田道仁です。
当時の七宝は時代の嗜好に合致して伏見城や聚楽第の建築金具等に用いられ新鮮な工芸美として
大いに注目されました。
晩年には徳川家康に召し出されて幕府の抱え工となり七宝の技術は一子相伝の家職として継承され、代々徳川幕府に仕え、明治時代に入ってからは家伝の七宝技術を以て政府の勲章製作にあたりました。
本作は希少な図柄を金銭尾七宝象嵌で巧みに表し、夜明けの刻を告げるような華麗で見事な最高傑作です。
初代平田道仁は通称を彦四郎といい、京都の出身で平田家は家康に抱えられた道仁以来、代々徳川家の抱え工として江戸に邸宅を賜りました。七宝の技法は一子相伝の秘伝として厳重に継承されて幕末に及び、明治維新後は日本国の各勲章を制作するに至りました。